トラック運転者の働き方改革について
2024(令和6)年4月から、トラック運転者にも、年間の時間外労働を960時間までとする 時間外労働の上限規制 ︎ が適用されるとともに、拘束時間や休息期間(いわゆる勤務間インターバル)について、改正された 改善基準告示 ︎ の適用も開始されています。
改正された改善基準告示の主な内容(2024年4月適用開始)
2024年3月31日まで |
2024年4月1日以降 |
|
---|---|---|
1年の |
3,516時間以内 |
原 則:3,300時間以内 例外(※1):3,400時間以内 |
1か月の |
293時間以内 |
原 則:284時間以内 例外(※1):310時間以内(年6か月まで) |
1日の |
継続8時間以上 |
原則: 例外: |
※1 労使協定により延長可(①②を満たす必要あり)
- ① 284時間超は連続3か月まで。
- ② 1か月の時間外・休日労働時間数が100時間未満となるよう努める。
※2 1週間における運行がすべて長距離貨物運送(一の運行の走行距離が450㎞以上の貨物運送)で、一の運行における休息期間が住所地以外の場所におけるものである場合
詳細はパンフレット 「トラック運転者の労働時間等の改善基準のポイント」 ︎ をご覧ください。
長時間労働の改善を通じて勤務環境の改善を行うことは人材確保の観点からも重要であり、今後ますますトラック運転者の長時間労働の改善に向けた取組を進めていくことが求められますが、トラック運転者の長時間労働の背景には、長時間の 荷待ち・荷役作業 ︎ など取引慣行上の課題があることから、荷主の方とも協力した取組が必要となります。
そのため、
「物流の適正化・生産性向上に向けた荷主事業者・物流事業者の取組に関するガイドライン 」
︎
をご確認いただきながら、ガイドライン中の「物流事業者の事項」に取り組んでいただきますようお願いいたします。
併せて、適正取引の推進、生産性向上、長時間労働の抑制に向けた
自主行動計画
︎
の策定もよろしくお願いいたします。
関連リンク
トラック運転者の働き方改革を推進していくためには、長時間労働の削減と合わせて、賃上げも行っていくことが重要です。
賃上げの原資となる運賃の適正な収受に向けて、国土交通省は、荷待ち・荷役に係る費用、燃料高騰分、下請けに発注する際の手数料等も含めて適正に転嫁できるよう、標準的運賃について見直しを行い、2024(令和6)年3月に運賃水準を8%引き上げるとともに荷役の対価等を加算した新たな標準的運賃を告示しました。
運送事業者の皆さまにおかれましても、新たな標準的運賃をご確認の上、荷主の方との交渉等にご活用ください。
参考資料
※ 本資料に掲載されている改善基準告示は、改正前のものとなっております。
改正後の改善基準告示は
こちら
︎
をご覧ください。
荷主と運送事業者の協力による取引環境と長時間労働の改善に向けたガイドライン
ドライバーの労働時間削減に向けて、荷主が参加すべきプロセスが簡単にわかります。
「取引環境と長時間労働の改善に向けた取組みの進め方」のステップおよび「改善に向けた取組みの類型と対応」について紹介しています。
荷主と運送事業者の協力による取引環境と長時間労働の改善に向けたガイドライン事例集
2ヵ年にわたり全国で実施した事例を荷主メリットともに整理しています。
ガイドラインで示した「改善に向けた取組みの類型」に合わせ、パイロット事業の事例を掲載したものです。
荷主と運送事業者の協力による取引環境と長時間労働の改善に向けたガイドライン(加工食品、飲料・酒物流編)
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